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谷口稜曄さん

Posted in 2017.8.30 | permalink

NHK「あんとき、」の番組のなかで、計3回お会いして、最後にはご自宅にまで伺わせていただいた、谷口稜曄 (すみてる)さんがお亡くなりになりました。番組の冒頭と終盤に、原爆によって背中が真っ赤に焼けただれた少年の写真が出てきましたが、あれは、被爆した後の谷口稜曄さんの背中です。番組が完成して程なくして、NHKのスタッフから、谷口さんが入院されたと聞きました。その時、もしかしたら、あれが谷口さんの最後の言葉だったということになるかもしれませんとも言われていました。

谷口稜曄さんへ

僕は、なんとか ぎりぎり 間に合って、谷口さんにお会いすることができました。NHKのチームの皆さまのおかげです。最後にご自宅にて、谷口さんの背中を見せていただきながら、僕はその背中の先に、来たるべき自分の未来を見ていました。「あんとき、」でのあらゆる経験が、谷口さんとの出会いが、僕の人生を大きく動かし、つよく後押ししてくれているのを、感じておりました。あの日から、自分が向かうべき道、もうとっくに自分自身で気づいていることへの、決意が固まったのです。

最後の、最後に、谷口さんの記憶を受け取らせていただきましたことを、心より感謝いたします。ありがとうございました。この先の道で、それらを、僕自身の仕事を通して、確かに未来へと繋いでいきます。別れる間際、2人きりになった時に、涙を浮かべながら、僕に見せてくださった表情、そのお気持ちを、心に大切に記憶させて、明日からも仕事に励んでいきます。悲しみではなく、谷口さんに出会えたことへの喜びの気持ちで胸が溢れております。心より ありがとうございました。

小木戸 利光 拝 2017.8.30