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Archive for 6月, 2016

全身詩人、吉増剛造展と、そのパフォーマンスにて

Posted in 2016.6.27

吉増剛造さんと飴屋法水さん。パフォーマンスの内容云々の前に、吉増さんや飴屋さんがこの世界を生きている姿そのものを見て、記憶しておかなければならないと思って、東京国立近代美術館のパフォーマンス会場に足を運んだ。

おふたりの声のあり方に、たいへんなインスピレーションを受けた。パフォーマンスのなかの声はもちろんなのだけれど、むしろアフタートークでの会話のなかの声のあり方にどきりとした。おふたりの声の響きは、言葉が具体的な意味を持つ以前の言語のあり方を思わせた。意味を伝え合うコミュニケーションとしてではなく、自然発生的に発声、発語される言葉というものも存在すると思う。それは意味を伴う言葉というよりも、「響き」とか「言霊」と呼ぶほうが近いと思う。たとえば祝詞や大祓詞とか、祭りや神楽のなかの歌とか、そういったものは、意味としての言葉もさることながら、「呪術的な響き」としての意義をそなえているように思う。吉増さんと飴屋さんの声のあり方は、そこに限りなく近いものだと感じた。そして驚くべきは、それが芸術のなかでではなく、普通の会話レベルで起こっているということだった。意味を伝え合うための話し言葉が、むしろ「響き」として存在している。吉増さんはしきりに「飴屋さんの声が揺れている、声が揺れている」とおっしゃっていた。普段この現代社会を生きていくうえでは、たいていの場合、僕たちの耳は別のチューミングをされていると思う。言葉を、意味を伝達する言葉として認識していくモードだ。だから、飴屋さんの話し声を聞くと、最初はうまく受け取れない。受信可能な周波数と違うからだ。そのことに気がついて、すぐさま耳のチューニングを変えて、しっかり受け取ろうとするのだが、そんな時に自分の内側からある声が響いてくる。

―理解しようとしなくていい。ただその響きをそのままに受け取ればいい。そもそもこれは響きとして存在しているものなのだから。それを全身で受けていればいい。やがて、自分の身体も呼応するように、響きはじめることだろう。

服部みれいさんとの対談

Posted in 2016.6.3

今年出版になる初めてのエッセイ集にて、最後に尊敬する作家さんたちと対談をさせていただくことになっていまして、美術作家のミヤギフトシさん、作家・マンガ家の小林エリカさんに続いて、文筆家・マーマーマガジン編集長の服部みれいさんとお話をさせていただきました。対談場所となったのは、服部みれいさんが新しくオープンされた岐阜県美濃市のエムエム・ブックスと、その編集部でした。

風になびく淡いピンクののれんをするりと通りぬけると、向こう側には大きく開かれた空間が広がっていて、その開かれかたは、とても突きぬけていて。光の通り道みたいにまっすぐに開かれたその空間は、一朝一夕にはならないものだと瞬時に分かるもので、胸を打たれるつよいものがありました。そのエムエム・ブックスでは、そこここに、ハワイのホ・オポノポノの存在を感じて、あぁ この空間はまさにみれいさんの人生をあらわしているのだと感じながら、思うのでした。”きっと これまでに いろいろなことがあったと思う。そして、みれいさんは、そのなかで、ひたすらにクリーニングをしてこられたのだ” と。

この日は、なんとその美濃のエムエム・ブックスにて、COSMIC WONDERの前田征紀さん、尚さんにお会いするという、素晴らしいタイミングが訪れた1日でもありまして、みれいさんとの対談のあとには、午後のあたたかい光が射しこむなかで、皆でお話をしたのでした。前田征紀さんには、このエッセイ集のデザインをお願いしていまして、期せずして、本のチームが一堂に会するということになったのでした。

最後のほう、おはなしが土地の磁場のことに及んだあたりで、而立書房の担当編集者さんが、”僕はそのあたりのことは詳しくないですので、すべて マイナスイオンということになってしまうのですが、確かに、ここにはそれを感じますね” とおっしゃられて、その言い方がなんだかとっても場を和ませてくれるようなかわいいもので、僕の心身はさらにゆるんだのでした。

心から尊敬している作家さんたちとの対談では、いつも、ほんとうにあっという間に時間が流れていきます。今回も、みれいさんとたくさんお話させていただきました。ミヤギフトシさん、小林エリカさん、服部みれいさん、素晴らしい作家さんたちとのお話を、刊行時には、ぜひ 手にとって読んでいただけましたら 嬉しいです。

写真は、みれいさんとの出会いとなったマーマーマガジン フォーメン創刊号の1ページです。服部みれいさん と 前田征紀さん と かぐれの衣服 とのまじわりの1コマです。撮影は、写真家の濱田英明さんによるものです。

ヒトとキとキと

Posted in 2016.6.3

世田谷美術館
ダンス・パフォーマンス「ヒトとキとキと」
出演:森山開次(ダンス) 多井智紀(チェロ)
映像:島田大介
音楽:tokyo blue weeps  
ヘアメイク:松本順 
衣裳:スズキタカユキ
照明:櫛田晃代
舞台監督:筒井昭善

日時: 2016年6月4日(土)19:30~20:30(開場19:00)

ダンス・パフォーマンス「ヒトとキとキと」

ヒトとキとキと

Posted in 2016.6.3

ダンサー・森山開次さんとの共演。現在、世田谷美術館で開催中の「竹中工務店 400年の夢 -時をきざむ建築の文化史-」展へ、新作の楽曲提供をさせていただいていますが、本展を記念して行われるダンスパフォーマンス「ヒトとキとキと」のなかで、森山開次さんが tokyo blue weepsの楽曲とともに踊られます。

reunion と after the festival。森山開次さんから思いがけずご連絡をいただき、1st album「incarnations」に収録の楽曲たちの名前があがってきました。2011年に同アルバムを発表してから5年。今になって、「はじめて聴きました」とか、「公演に楽曲を使用したい」とか、そんな嬉しいお声を聞く機会が増えていて、そのことをとても嬉しく光栄に思っております。昨年末には、僕が心から尊敬する大好きな作家さんがアルバムを聴いてくださっていることを知り、激励のお言葉までいただきまして、涙したことがありました。今年に入ってからは、僕一人でのパフォーマンス公演においても、その旅の途中から long valley という楽曲とともに舞うことになりました。

もしかしたら、むしろ、今になって、新しい時代になって、はじめて楽曲たちが多くの方たちとの出会いに恵まれはじめたのかもしれません。また、僕自身が、より心の望むようにと、選択し、過ごしてきたことが、良き出会いを導いてくれたのかもしれません。進みたい。仲間たちとともに、気が遠くなるような時間をかけながら、命を吹き込むようにして、ひっしになって完成させた楽曲たちが、歳月を経て、ふるくなることなく、生きていることを、心底嬉しく思っています。新作は、美術館に提供させていただきました。よろしければ、どうぞ、パフォーマンスや展示や作品に触れてみてください ◯

世田谷美術館
ダンス・パフォーマンス「ヒトとキとキと」
出演:森山開次(ダンス) 多井智紀(チェロ)
映像:島田大介
音楽:tokyo blue weeps  
ヘアメイク:松本順 
衣裳:スズキタカユキ
照明:櫛田晃代
舞台監督:筒井昭善
日時: 2016年6月4日(土)19:30~20:30(開場19:00)

ダンス・パフォーマンス「ヒトとキとキと」